私が幼稚園児だった頃、親戚のお姉さんが子供向けの英語の先生だったので、
英語の歌を教えてもらいました。なんか・・・手の指の歌だったと思います。
とにかく、私は、英語の「音」と「リズム」にとても強い関心がありました。
なんていうか、心地がいいというか・・・
その後、小学校に入学して、ごく普通の小学生ライフを送っていたのですが、
確か5年生だった時に、事件が起こります。
なんと、転校生がやってきたのです。
彼女は、シンガポールで生まれて育った、いわゆる帰国子女。
今でこそ帰国子女ってそれほど特別な印象はないですが、
当時は、「へ~~あいつ、すげ~」って感じでした。
ご本人も、何かあると、英語、英語って、自慢げに言うんですよ。
しかも、頭脳明晰で成績も抜群なんです。
私としては、ちょっぴりというか、かなり悔しかったですね。
だからって、まだこの時でもそんな本格的に英語を勉強しようとは
思っていませんでした。彼女とは、お互いになんとなく牽制しあいながら、
特に接点もなく(クラスが同じになったことがなかったので)小学校を卒業し、
同じ中学校に通いました。やはり、3年間、同じクラスになることはなく、
近い存在というわけではないんですが、成績も優秀だったし、
なによりも英語ができたので、かなりライバル意識もってましたね、多分、お互いに(笑)。
結局、それぞれ高校受験をして、学校が別々になってしまったのですが、
高校に行ってから、ある日、ばったりと電車のなかで会ったんです。
そしたら、なんていうか、もう昔のぎすぎす感がなくなっていて、
お互いに自然と話かけてました。
少しは大人になったんだと思います、これまたお互いに(笑)。
聞いてみると、彼女は彼女なりに、なんというか、
帰国子女だからということや、勉強も簡単すぎてつまらないみたいな・・・
それはそれですごい悩みだなと思うのですが、
彼女なりに疎外感を感じて生きてきたところもあったようです。
外からみるだけじゃわからない複雑な心境って、あるんでしょうね。
今から40年以上も前のことです。
当時は、帰国子女であることの方がやりにくかったのかもしれせんね。