英国系証券会社で勤務していたある日、英国本社への出張を命じられ、憧れの英国航空のビジネスクラスでロンドンへ!
その時、隣の席に座った初老の女性(明らかにキャリアウーマン系)が声をかけてきたんです。
「ロンドンへはお仕事で?」と。
「はい。出張なんです」と私。
「すごいわ。ところで、MBAはどこの大学で取得なさったの?」と彼女は続けました。
「あ・・・私は大学に行っていないんです」。
家庭の事情で留学できなかった私は、正直にそう答えました。すると、しばらく黙り込んだ後、彼女は、
「今時、MBAくらい持っていないと、この先、やっていけないわよ」
と言って、その後は声をかけてくることはありませんでした。はっきり言って、悔しかったです。
大卒の人になんか負けてたまるかと、『HUNTER x HUNTER』の主人公のゴンのように、熱い闘志を燃やすことに!
当時は、バブル期でもあり、四年生大学に行くのは当たり前、帰国子女であることが特権というような時代でしたから、高卒だった私には、心の奥底で劣等感があったんですね。大学に行けない理由は、人それぞれあると思うのですが、そんなことは全く関係なく、いきなり真正面からズバッと切り込まれてしまって、凹みました(すぐ立ち直りましたが笑)。